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| 大きな機で織る++ 爪掻本つづれ織「壁掛」の制作工程 ++もご覧ください こちらからどうぞ ++ |
熟練の技を持つ匠と選び抜かれた素材と道具、それらがひとつとなって創り出されます。
(専門用語の説明は「織屋ことば」のページに載せています。)
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下絵は具象的なものや抽象的なものなど様々で、匠が自ら創作し描く場合と画家に創作品の構想を伝えて描いてもらう場合があります。また下絵によっては織り易いものと織り難いものとがあり、特に細い線が縦に立ち並んでいるものは手間のかかる割りに見栄えが良くないのでこのような事も勘案して下絵は制作されます。
織るときは裏面を織っているので下絵をそのまま見て織ると織り上がったときに左右反転になってしまうので下絵は鏡像にして使用します。
爪掻本つづれ織は大変手間のかかるものだけに帯の場合は太鼓と腹紋だけに文様を表した太鼓柄といわれるものがほとんどですが、下絵によっては太鼓と腹紋だけではなく垂や手先などにも文様を表したものもあります。 |
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綴織に使用する絹糸も細いものから太いものまで(40枚用50枚用など)ありますが、通常帯を織るのに用いるものは40枚用と呼ばれるもので経糸(たていと)緯糸(ぬきいと)には綴絹糸(2本駒撚りにした撚糸で経糸は緯糸よりも細い)を使用します.緯糸には金銀糸や金銀糸を混ぜて撚った金銀砂子糸や金銀杢糸もあります。経糸緯糸などの絹糸は絹糸屋で金銀糸は金糸屋から仕入れます。 |
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整経作業には、整経台(経台(へだい))による「手整経」と「ドラム整経機」を用いたものとがありますが、現在は手間のかかる手整経は殆ど行われず、ドラム整経機による作業が主流となっています。「手整経」は枠(わく)に巻いた経糸(たていと)を経台(へだい)という道具を使い、経糸を帯を織るために必要な長さと糸数を順良く揃えていきます。この作業は織り上がりの出来具合に大いに影響するので常に神経を使う大事な作業です。 |
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| 匠が下絵を参考に地糸と文様を織るのに必要な色を選び出し、経糸や緯糸の染色を染屋(そめや)に依頼します。
染めは手染めで微妙な色も匠の意図するように染め上げる長年の経験による感と高度の技術を要します。 |
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| 爪掻本つづれ織の名称の所以ともなった爪で掻き寄せる技法のために匠は常に指の爪先にヤスリをあてノコギリの刃のようにギザギザに刻んでいます。その爪で配色糸を1本1本掻き寄せて、匠の技と感性により文様を織り込んでいき筋立てという櫛で織り固めます。 |
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織機(はたや)は綴機(つづればた)と呼ばれるもので、木製ですべての工程を手作業で行います。
まず、織機(はたや)に整経(せいけい)した経糸(たていと)を取り付ける作業をします。
千切(ちきり)に整経(せいけい)した経糸(たていと)を取り付け、その経糸(たていと)を1本ずつ綜絖(そうこう)、筬(おさ)の順に通します。すべての経糸(たていと)を通し終えたら千切(ちきり)に巻き取り、最後に経糸(たていと)の端を妻木(つまき)に糊付けをして固定します。また、千切(ちきり)に経糸(たていと)が幾分残っている場合は、新旧の経糸(たていと)を1本1本繋ぎ合わせる経繋ぎ(たてつぎ)を行います。経糸(たていと)の本数は帯巾に合わせて増減させます。(帯巾が広い場合は本数を増し、帯巾が狭い場合は減らします。) |
次に、緯糸(ぬきいと)の準備をします。
二重五光(にじゅうごこう)に緯糸(ぬきいと)(地糸と配色糸)の綛(すが)を掛けて管巻(くだまき)で管(くだ)に巻きとる緯巻(ぬきまき)を行います。緯巻き(ぬきまき)を終えたら、緯糸(ぬきいと)を巻いた管(くだ)を杼(ひ)に装着して織り始めます。
まず、織機(はたや)の足下部に取り付けられた踏木(ふみぎ)を足で踏み下ろします。すると経糸(たていと)は綜絖(そうこう)により引き上げられて開口します。その開口したところに杼(ひ)を通して突き出し、框(かまち)で打ち込みます。この動作を一越ごとに繰り返すことで無地の部分が織り進められます。ある程度織ったところで歪んだり皺にならないように注意しながら妻木(つまき)に巻き取っていきます。
簡単なように思えるこの単純な作業ですが、人の手で歪まずに一定の巾で一定の厚みに織り進むことは難しいことなのです。 |
文様の織り方は、下絵(したえ)を経糸(たていと)の下に挿し込み経糸(たていと)を透かして下絵(したえ)を見ながら、どの配色糸をどのように織り込んで文様を表現するか匠の技と感性により創作され織り込まれていきます。
無地部分を織るときと同じに、織機(はたや)の足下部に取り付けられた踏木(ふみぎ)を足で踏み下ろします。すると経糸(たていと)は綜絖(そうこう)により引き上げられて開口します。このとき文様を織るのに必要な部分の経糸(たていと)だけをその部分に必要な配色糸の杼(ひ)ですくい、配色糸を通して爪で掻き寄せます。
文様の織り方の基本は爪掻本つづれ織の名称の所以となったノコギリの刃のようにギザギザに刻んだ爪で配色糸を1本1本掻き寄せ織り込む爪掻きの技法ですが、文様を表現するのに爪掻きの技法を用いて把釣織(はつりおり)と暈し織(ぼかしおり)を織り分けています。
把釣織(はつりおり)は文様を織り込むときに配色糸は色と色の境でそれぞれ織り返されて経糸(たていと)に沿って細い隙間をつくります。この細い隙間を把釣孔(はつりめ)といい他の織物には生じない爪掻本つづれ織だけの特徴です。暈し織(ぼかしおり)は文様を織り込むときに配色糸を色と色の境で左右順次に織り込んで暈します。
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配色糸の織り始めと終りには経糸(たていと)の撚りを戻してその間に挿し込んで配色糸を止めます。これを割り止めといい帯の裏面を使う場合に浮糸を切っても配色糸がほどける事が無く表裏の両面を使用する事ができます。
このように一越一越、爪で織り描いていく爪掻本つづれ織は高度の技術と忍耐力が必要で「日に寸、五日に寸、十日に寸」と古くより伝えられ文様によっては1日にわずか1センチしか織り進めない事もあります。
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織り上がった帯(きぬ)は、仕立て職人の手によってすべて「つづれ本かがり」にて一針一針丁寧にお仕立てしています。
帯地は厚手なので帯芯を入れる必要がなく、垂になる部分を三尺(約115p)ほど太鼓の裏側に引き返してお太鼓部分の左右両端をかがり、手先を五寸(約19p)ほど半巾にして端をかがって仕立てます。これを大松葉仕立てといいます。大松葉仕立ては、手先の折り合わせがずれることなく帯巾を自由に広げることができます。その他にお太鼓部分の左右両端はかがらずに、折り返した端と垂の部分だけをかがり二重太鼓のように見えるお仕立て方法もあります。(手先を15〜50pに仕立てたものは大松葉仕立てと呼ばれます) |
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| 天然総本桐箱に収め、書道家によりお客様のお名前及び製織に至る事柄などを筆書きし虫除けの布に包んでお納めいたしております。また、爪掻本つづれ織の証である西陣織工業組合発行の爪掻本綴帯証紙も貼付されています。 |
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